静岡市PTA連絡協議会
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平成26年度 その他活動報告

 
フォーム
 
平成26年度第46回関東ブロックPTA研究大会さいたま市大会参加報告
2015-01-02
平成26度 第46回関東ブロックPTA研究大会 さいたま市大会
日時:平成26年10月25日、26日
 
 10月25日(土)10月26日(日)に第46回関東ブロックPTA研究大会さいたま大会に市P連20名で賑やかに行ってまいりました。
 
10月26日(日)
【全体会】
《鵜沢大会会長のお話》
 社会の発達や少子高齢化、核家族化の進行などの社会環境の変化に伴い、家庭の教育力の低下、青少年非行の低年齢化、いじめ・不登校の問題など多くの課題が残されています。これらの様々な課題を解決していくには、学校だけでなく、PTA・地域社会やその他関係機関等すべての連携で対応していかないと解決は難しいように感じている。
《尾上日本PTA全国協議会会長のお話》
 全国のすべての学校で「いじめ防止基本方針」が作成された。これを教育委員会や学校のものにするのではなく、保護者と地域全体に周知し、いじめ対策に取り組んでいただきたい。
【全体会記念講演】
「ココロとカラダに優しい歌薬」
さいたま市出身の沢田知可子さんによる トーク&ミニコンサート♪
 沢田さんは、歌を子どものように思い、歌を創ってらっしゃる。た沢田さんの代表曲である「会いたい」は、悲しい時間を共有出来る歌薬だとおっしゃっていました。
 コンサートの始めに、「時間旅行」自分を許しに行く旅に出ましょう。と話してくださり、素敵な歌を聴かせていただきました。
会場は、温かい雰囲気に包まれ、沢田さんの歌声に癒されて一時を過ごさせていただきました。
 
10月25日(土)
○第1分科会「地域連携」報告
報告者 市P連会長 堀住京子
 
 【研究テーマ】
  『絆』つながっていますか? 家庭・学校・地域をつなぐ親の役割
 【講演】
  たくましく しなやかな子どもたちを育むため 今大人が考えすべきこと
埼玉大学教育学部准教授  菊原 伸郎 氏
 菊原先生は、先の読めない時代に、子どもたちがたくましさとしなやかさの二つを磨けたらいいなと言うお話から講演が始まった。
 子どもたちに、大人が先回りをする指導をしてはいけない。また大人が子どもたちにする「期待」は、子どもの気持ちをコントロールしてしまう。過度な期待は、不幸の始まりである。
 大人ができることは、精神的・経済的支援、子どもの静かな時間を確保してあげることと、大人が環境を調べていいと思うことは、子どもに任せてみるのが良い。そして子どもが挑戦している間は、大人が勝手に判断をしない。
 たくましく、しなやかになることでワンランク上の生き方ができる。そのための方法を、菊原先生らしくスポーツに例えて教えてくださった。
① 自分の考え方、物の見方を客観視できるようになる。
② ミスや敗戦を謙虚に受け入れ、その上で解決策を探せる人になる。
③ 自分で考え、自分で決断ができる。その結果について自己責任がとれる。
④ 仲間に対する思いやりと礼節が身に付く。(自分が認められると相手のことも認めることができる。)
 菊原先生が、お話なさる心地よく穏やかで優しい語り口調のなかにも、先生ご自身がサッカー選手としての経験から、力強さとしなやかさを感じる90分間の講演だった。
【実践発表】
地域親として活動する「成沢小おやじの会」
茨城県日立市成沢小学校PTA会長 今野 幸樹
 子どもたち、保護者、学校、地域にとって、プラスになるであろうとの想いからおやじの会を立ち上げ、子どもたちの安心と安全を確保する為に、地域パトロールや着衣泳を実施している。また子どもたちに、夢や希望を育てるために、夜のプールや子どもたちがダンボールで思い思いの家を作り宿泊を体験できる企画は見事だと思った。
父親の教育参画の向上 清沢式学校応援団 〜「みんな我が子」が地域をつなぐ合い言葉〜
静岡県静岡市立清沢小学校PTA 清沢てんぐの会 会長 宮本 卓明
同会コーディネーター 尾崎 行雄
同小学校教頭 鈴木 健一
 清沢小学校は全校児童27名の小規模校である。全家庭がPTAに入会し、「全員参加のPTA活動」の目標のもとに父親も母親も全ての保護者が参加して活動を盛り上げている。地域も学校への理解があり、協力を惜しまない。このように地域の子どもをみんなで育てる気運が息づいている。そのような環境のなかで、「できるときに、できることを、できる人が」を合い言葉に父親がもっと教育にかかわっていこうとした実践である。日頃から消防団組織に属する父親達の話題は子どもたちのことである。
「退屈している子どもたちに楽しみや学びの場を創ろう」PTAと始めたのが『若あゆ広場・清沢てんぐの会』の活動である。土曜日や日曜日、夏休みなどに年間20回以上の企画を立て、「主人公は子ども、実は親も楽しんじゃう!」活動ばかりである。子どもとの触れ合いこそが親のエネルギー源なのです。
 保護者とPTAOB、先生方で構成される『若あゆ広場・清沢てんぐの会』は今年で10周年を迎える。実践発表で流れた映像は、子どもも大人も表情が生き生きとしていて輝いていた。活動事例は、ソバの種まきとソバ打ち体験、サツマイモの栽培、ホタル鑑賞、清沢神楽鑑賞の会、少年いかだまつり参加、通学合宿等々。自然環境に恵まれ、なおかつ歴史的伝統がある清沢だからこそ企画できる内容だと思う。活動内容を聞いただけでも、大人もワクワクしてくる。またなかでも、出勤前に行う「父親の読み聞かせ」に挑戦するお父さんたちは素敵な活動だと思った。静岡市内の各小中学校でも広がればいいなと感じる。
 また、資源回収などのPTA行事のあとに、清沢てんぐの会がバーベキューを行っている。PTA活動とPTAOBの活動が上手に連携しているのも清沢式学校応援団なのだろう。『若あゆ広場・清沢てんぐの会』の取り組みは、大人も子どもも忙しく過ごすこの時代に、大人たちが子どもたちのために真剣に企画を練り、子どもたちと共にゆったりと充実した時間を持つことで、子どもに最高の思い出を作り、お互いが成長しあい、親子そして地域の絆が深めまることにつながっていると思う。
 
○第5分科会「人権」報告
報告者 市P連理事 新屋洵一
 
 講 演
「障害者の権利に関する条約」と特別支援教育~本当に特別な教育なのか~を演題に
さいたま市立与野本町小学校校長張替氏の講演を拝聴しました。
 まず人権とは、「人々が生存と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」、「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」。そして、人権教育とは、「人権尊重の精神の涵養を目的とする教育活動」と定義づけ、さいたま市の学校教育推進の指針において人権教育のねらいは、学校の教育活動全体を通じて、人権意識の高揚を図り、人権の意義・内容や重要性について理解を深め、同和問題をはじめとする様々な人権問題を解決していこうとする幼児児童生徒を育成することである。」と説明。
次に、障害者と教育に関わる国内関係法令についての講義
平成19年 学校教育法の改正(特殊教育から特別支援教育へ)全ての学校において、障害のある幼児児童生徒の支援を充実していくことになった。
平成23年 障害者基本法改正 可能な限り障害のある子供たちと障害のない子供たちがともに教育を受けられる配慮をする。
平成24年 中教審「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」 キーワードは、多様な学び場、合理的配慮である。
平成25年 学校教育法施行令改正 障害のある子供たちの就学手続きについて、教育委員会は可能な限りその意向を尊重して、総合的な観点から就学先を決定する。
平成26年 障害者の権利に関する条約 批准
 
他の子供とのコミュニケーションが上手くとれない子供に対してどのような対応が必要か?この事案について張替氏は、愛媛大学吉松氏の言葉を引用「当事者に障害があると言うことではなく、関わる周りのものが、当事者の行動の意味を読み取れないことこそが、
障害なのだ。」とし、例えばいきなり殴ってきたなど当事者の行動には理由があるはずという認識をもって接する重要性、大切さを語られました。
 また障害のある方への対応について、張替氏は、大切なのは同情ではなく、障害のある人々と一緒に仕事や勉強をしたりすることが当り前だと思うようになることが必要であると解説し、その中で家庭での教育、認識にも注意することが必要であることを付け加えました。
例えば「あの子は障害があってかわいそうなので、あなたが助けてあげるのよ」などの何気ない会話から同情が生まれることを、自覚しなければならないとした。
最後に公立学校における「合理的配慮」の不提供は法律違反になるとし、発達障害児などに対して、クールダウンの為の部屋を確保したりなどの「合理的配慮」は、学校や教員の「善意」ではなく「義務」であると、語られ講演は終了しました。

研究発表
 「いじめから子どもを守ろう」 宇都宮市PTA連合会
 宇都宮市PTA連合会は、「いじめは犯罪です!!」という強い表現とチェックリスト、相談窓口を掲載したリーフレットの企画・作成・配布の事項を、男性3人による寸劇を交えながらの発表でした。
 平成23年の大津市中学生のいじめによる自殺を契機に作成が始まり、最近のいじめは発見し難いことを認識し、子どもの変化を発見するためのチェックリストを作成。「いじめている側」「いじめられている側」のチェックリスト12項目を作り、親にチェックさせるシステムでした。
宇都宮市PTA連合会は、このリーフレットで大切なのは、いじめは犯罪という周知広告だけではなく、親は子どもとのコミュニケーションにおいて、早く子どもの変化を察知する、そして、常に子どもの事を見守ることの大切さを認識させるリーフレットであるとの発表。
体 験
不自由さ体験ワークショップ ~疑似体験を通じて知ることの大切さ~  
                      第5分科会運営委員会
 第5分科会参加者全員による、約80歳の疑似体験。
参加者には軍手左右各2枚着用し、メガネ(レンズはセロハンテープで視界が悪い)着用し、色紙で折鶴作成、ペットボトルの蓋を開ける作業を実施。
体験を通じ、その状況のひとの事を「知ること」、「助け合うこと」の大切さを伝えるための体験学習でした。
 
○第6分科会「組織・運営」報告
報告者
・理事兼成人教育委員長 宮下 修一
・監査         芝原 裕明
 
 与野本町コミュニティセンター・多目的ホール(大)で開催された第6分科会には、静岡市PTA連絡協議会から宮下と芝原の2人が参加しました。この第6分科会は、「組織・運営」に関する分科会で、今年は「『未来』輝いていますか?親の笑顔は子どもの未来 楽しくなければPTAじゃない!」がテーマです。
PTA中央区連合会の青葉章仁会長の開会の辞、鳥井義兼運営委員長の趣旨説明の後、2つの小学校PTAからの研究発表、さらにDJのレモンさんこと、山本シュウさんによる講演『大人も子どももみんなハッピーに!!~PTA爆談~』が行われました。以下、順にご紹介します。
〔研究発表]
 研究発表の1つ目は、伊奈町立小針北小学校おやじの会の板場賢二さん(PTA会長)と齋藤政利さん(元PTA会長)による『地域、行政と取り組む防災キャンプ』と題する発表です。
 伊奈町立小針北小学校は、平成18年に開講した児童数1,300名の大規模校です。同校では、『できるときにできることを』という活動目標の下、「おやじの会」が活発な活動を行っています。
その「おやじの会」やPTAが中心となり、町内の各団体や行政と一体となって毎年夏に行っているのが、「防災キャンプ」です。その紹介の中で特に印象に残ったのは、バケツリレーです。最初は説明せずに、子どもたちに自由にやらせてみるのだそうです。そうすると、当然並び方はバラバラになって水がこぼれて効率が悪くなります。その後に、背の低い順に並んで順番に運ぶと水はこぼれないんだよと教えて、実際にやってもらうことによって、子どもたちの理解を深めるのだそうです。また、これまでは大人の考えたスケジュールだけでやっていたので双方に「やらせた感」・「やらされた感」があったそうなのですが、今年から掲示板を利用して、そこに何をする必要があるかを掲示し、それを自分で確認させることを通して、子どもたちに自分で考えて行動させるという仕組みを取り入れて改善を図っているとのことでした。
研究発表の2つ目は、市川市立若宮小学校PTA会長の湯淺国匡さんによる『笑顔輝く若宮~幸せ色の笑顔の花を咲かせましょう』と題する発表です。
若宮小学校は、児童数575名の中規模校です。同校では、PTAの改革を行い、「ボランティア精神のもとに、強制力を伴わない活動」を行うことにしたそうです。最初はどうなるか不安だったとのことでしたが、結果的にはかなりの数の保護者がボランティアとして参加し、学級学年代表、安全管理委員会、読み語り「くりとぐらの会」、ふれあいまつり実行委員会、ベルマーク係の会、広報ボランティア、親の会(運動会の片付け・防災宿泊体験など)、花ボランティア、図書館ボランティア、地域との絆をつくるコミュニティサポート委員会など、自分ができることをするという形でボランティア活動をお願いしているとのことでした。
湯浅さんからは、保護者・先生・PTAのネットワークをどのように作るかということを考えたときに、知っている人に対して厚い信頼を寄せるよりも、知らない人に対して薄い信頼を寄せた方がネットワークに対する影響は大きくなるのではないかというお話もありました。もっとも、やれる人がやれる時に集まるという方式では人が集まるかどうかいう心配はやはりあるとのことでしたが、沖縄のことわざである「いちゃりばちょーでー(一度会ったらみな兄弟)」の精神で、そして保護者のお母さん方の「肝っ玉かあさん」精神でやっているそうです。
これからのPTA活動のあり方を考えるうえでも、非常に貴重なお話でした。
[講演]
休憩を挟んで、いよいよ真打ち登場!テレビ番組にもしばしば出演されているレモンさん。私自身は恥ずかしながら存じ上げなかったのですが、会場の後ろからいきなりレモンのかぶり物をして登場してきた姿を見て、度肝を抜かれました。なんと、レモンさんはこの格好で5年間PTA会長を務められたとか!
 軽快なトークの前に、会場内はあっという間に笑いの渦に巻き込まれました。しかし、話の内容はものすごく真面目なPTAに関する話。私たち昭和を生きてきた大人には、次のようなICチップ(レモンさんは「愛しいチップ」といいます)が体内に埋め込まれているのだそうです。「①すぐ感情的になる/②人の話を聴けない/③絶対自分が正しい/④極端/⑤上から目線/⑥すぐダメ出しする/⑦すぐ悪者を作る/⑧すぐ戦おうとする/⑨相対評価をする/⑩男尊女卑」。当てはまることがいくつもあって、ハッとさせられました。
そうした大人が子どもたちと接するには、どうしたらよいのでしょうか?例えば、子どもたちの心に言葉が響くためには、「心のパスワード」が必要なのだそうです。それが入力されるためには、1)聴く:相手の心を理解するために相手の話を聴く/2)確認:聴いたことを確認する/3)同調:共感ではなく同調することを通して、子どものことを「理解」しなければならないという言葉には、深くうなずかされました。
この分科会のテーマは「組織・運営」。とかくPTA 組織への参加や活動に疑義を唱える人たちへの説得に頭を悩ます昨今ですが、レモンさん(山本シュウさん)は、PTAには、5つの得することがあるのだと唱えて講演を結びました。レモンさんのいうPTAの5つの得とは、1.情報が入ってくる、2.会話が変わる、3.友達ができる、4.感動する、5.愛が伝わること、なのだそうです。関わることの大切さ、こどもたちとの関係、そしてこどもを通しておとなを成長させるPTAの本質的な意義について大いに学び、考えさせられる盛りだくさんの内容で、あっという間に時間が過ぎました。レモンさんこと、山本シュウさんの活動の様子については、「レモンさん.net」(http://www.yamamotoshoo.com/lemon/)をご覧下さい!
 
 
「三行詩」静岡市P連にて選ばれた方々のご紹介
2014-12-04
 過日、『家庭はすべての教育の出発点。日常の親子の会話、コミュニケーションなどから育まれる家族の「きずな」や、家庭でのルールづくり、「早寝早起き朝ごはん」といった生活習慣づくりなど、日頃から親子で話し合ったり、一緒に取り組んだりすることの大切さなどをテーマとする三行詩を募集します。』という文部科学省よりの応募協力依頼が、静岡県PTA連絡協議会事務局を通して、市P連事務局にありました。
 そのため、皆様方には、お願いの通知を各学校を通して配布させていただきました。
 その結果、本年度は、小学校29校、中学校10校、合計で 39校が参加してくださいました。
 参加人数にしますと、小学生899名、中学生599名、一般(保護者・教員等)23名、合計1521名でした。作品にご応募いただきましてありがとうございました。
 各学校で選考し、市P連に送られてきた作品を、9月10日に市P連の会長・副会長にて、小学生・中学生・一般の方々の作品、それぞれ三点ずつを選び、県P連に送らせていただきました。今後、県P連で審査をして、選ばれた作品が文部科学省の方に送られることになります。
 今回の場合は、全国で選ばれる以外、発表の場もないと思われますので、市P連で選ばれた方々のお名前を、皆様に紹介させていただきます。
 
小学生の部
 
 ・静岡市立大谷小学校   1年  鈴木 桃菜
 ・静岡市立大里東小学校  2年  小野寺 劉備
 ・静岡市立新通小学校   6年  内野 大輝
 
中学生の部
 
 ・静岡市立城山中学校   1年 佐藤 もえ
 ・静岡市立清水第二中学校 2年 三輪 裕也
 ・静岡市立清水第八中学校 2年 金田 晏奈
 
 一般の部
 
 ・静岡市立中田小学校在籍児童の保護者   丸野 剛
 ・静岡市立西豊田小学校在籍児童の保護者  三室 祐子
 ・静岡市立清水飯田東小学校在籍教職員   竹内 明仁
 
田辺市長との行政懇談会開催報告
2014-07-07
7月1日(火)田辺市長と市P連役員との行政懇談会を行いました。田辺市長には、毎年、ご公務がお忙しい中、このように市P連と懇談をする貴重な機会を作っていただけることに心から感謝しております。
  まず最初に、田辺市長には、市P連の活動についてご説明をさせていただきました。市P連がPTA会長同士の情報交換の場を大切にしていることや、各専門委員会委員長から、それぞれの委員会での取り組みについて話をしました。
 田辺市長からは学校給食のあり方について問い掛けがありました。市P連からは、センター方式と自校式給食の長所と短所についての話などが活発に上がりました。
  田辺市長の懇談会の中で、「民官が協働して、勇気を持って変えなければいけないものと、ジタバタしても変えられないものもある。変えられないものを受け入れる冷静さも必要である。」とのお話がありました。少子化が進むこの時代に、これからのPTAを考えた時に、組織のあり方や活動の内容にも同じことが言えるだろうと感慨深く、田辺市長のお話を聞いておりました。
  市P連からは、コミュニティースクールと学校応援団の現状について、学童保育の今後についてや、先生方の多忙化を緩和するためにPTAが出来ることなどの話題が上がりました。田辺市長は、毎年のことながら、メモをとりつつ私たちの話に熱心に耳を傾けてくださり、ひとつひとつの質問に丁寧にお答えくださいました。
 田辺市長の一言一言に、私たちは勇気づけられ、これからも子どもたちの健やかな成長のためにPTA活動を頑張ろうと思えました。
田辺市長の大切なお時間を、市P連との懇談会にあてていただき、市P連の活動を知っていただきながら、現場の声を直接聞いていただける有意義なひとときをを過ごすことができました。来年度も、ぜひ市P連との懇談の機会を与えてくださいますことを願っています。
 
6ブロックの取り組み
2014-01-21
  報告者 第6ブロック理事 坂口 則和
 
今年はPTA会長だけで2回、会長と母親との合同で1回と合計3回の情報交換会を実施しましたが、親睦がかなり深まり、有意義な情報交換ができたのではないかと思います。来年度も引き続き実施していただければ嬉しく思います。
 市P連大会においては、素晴らしい講演があり、親として大変勉強になりました。今後も同様に子育てに悩む親たちの助けになるような講演会を期待しています。
 そして、今後は親子で参加できるような研修を企画していただき、親たちは子の思いを、子は親の思いをそれぞれに理解し、絆が深まるような研修が開催されたらいいと思います。
 また、子供たちが安全に生活し、健やかに成長していく過程では、学校や先生方の協力が不可欠です。したがって、PTA会員の全員が先生方の働きやすい環境を作ってあげることが大事だと感じています。先生方は敵ではなく、子供たちの健やかな成長を願う同志です。ゆえに、PTA会員の学校や先生方に対する心構えを学ぶ研修等があってもいいのではないかと思います。
 
第6ブロックではフィリピン台風被災者支援金活動を呼び掛けたところ、皆様にご理解頂き、昨年活動して頂いた学校・今年度取り組んで頂ける学校があり本当に有り難く思いました。今後も第6ブロックの皆さんがより良い学校・地域づくり・社会貢献の場で活躍してくれるのではないでしょうか。
 
第45回関東ブロックPTA研究大会「神奈川大会」参加報告
2013-12-09
日時:平成25年10月26日(土)~27日(日)
場所:神奈川県逗子市(第2分科会)、横須賀市(全体会)
大会主題:分科会~全体会「かながわ学舎(まなびや)~開国の地から新しい風を~」
  
第2分科会「災害から子どもたちを守るために何ができるか考える」(報告者:尾崎行雄顧問)
会場:ずし学舎 研究テーマ「防災」父親参画
出席者:戸塚裕一(清水7中P)、浦田郁代(末広中P)、尾崎行雄(藁科中P)の3名
・記念講演
講師:渡辺徹氏
演題:「夢の実現に向けて」
内容  
茨城県古河市出身の俳優である渡辺徹氏が、最初に、生い立ちから現在の仕事に就くに至った経緯と様々な人との出会いを語られた。サッカー少年だった小中学校時代から高校では生徒会活動に熱中し、県下の高校生を3千人集めた「高校生の集い」の実行委員長を務めた経験が大きく人生観を変え、大学では何か皆でやりたいという思いから芝居に打ち込み、文学座の狭き門の選考を通過した。さらに、「太陽に吠えろ」にて俳優としてデビューし、CMや歌手活動を続けながら現在に至る。この間に、中学での怪我によるスポーツの挫折による葛藤や高校での「結果気にせずやってみろ」という仲間の励ましが、自分の夢への実現の糧となったという。また人との出会いについて、石原裕次郎氏と杉村春子氏の影響は大きく、「自分の核は何なのか?これでいいのか?」と立ち止まったときに、「何をやりたいのか?出来る出来ないは関係なく出来るものの100%をやればいい」「それぞれのジャンルで一生懸命やっていると、その世界の第一線でやっている人と接し話が出来る」ことを教えられた。全般に共通していることは、ジャンルは違っても「夢を語れる人」いわゆる夢を持っている人は皆、前身に戻るとそこには努力の積み重ねがあるという事である。
次に、渡辺氏の職場や家庭での子どもたちとのかかわりについて話された。番組の企画の中で子どもについて感じることは、子どもは大人が子どものためを思い用意したものには興味を示さず、大人自身が興味深いものに子どもも興味を抱くこと。子どもの目線になって何かすることは、子どもは見抜いていて関心を示さないのである。家庭では、親の価値観を子どもに示すことが親の心であるということ。良いこと悪いことは迷わず親自身の気持ちを示すことが大切。感性は大人より子どもの方が豊かであり、嘘かそうでないかを子どもは見抜くことが出来る。子どもは大人の思うようにはいかないものだが、子どもの思いや発見は多種多様なものである。子どものためにあまりにも手を加えて楽しませているのは大人の満足に過ぎない。本当に子どもはそれで楽しいものだろうかと考えてみることが必要。それよりも大人が真に楽しんでいる姿や一生懸命やる姿を見せてあげるのが一番である。
また渡辺氏がPTAの役員として言ったことは、「子どもに友達つくれよという前に、親同士が近隣で仲良くやっているか?また夫婦で話し合っているか?」「子どもに何かしなさいねと言うより、親が何かしてみせる。自分が何かをやらない前に子どもがどうあるべきかを語ってはいけない」というような話や、家庭での中で会話とは聞くことで始まるもので、夫婦でも親子でも違うと思っても口を挟まずに先ず聞いてやることが大切と話した。父親らしい考えだ。
最後に、世の中にはいろいろなマニュアルがあるが、マニュアルだけに頼るのは教育の放棄になると話した。たとえばクレームをつけること。これは良くないものを無くそうとすることだが、納得のいかないときにクレームという手っ取り早さもいいのかなと感じるという。社会に出るための準備として考えると、クレームをつけるのはいいが、その場面でなぜ良くないかを会話できるようにしたい。学校の中に子どもにとって不都合が無くなることは良いことだろうか?全て子どものために良いことが揃えばそれでよいのだろうか?排除するためのパワーを使うよりも、その対応が出来る子どもになるように思ってやることも大切ではないか。楽な方にばかりいってはいけない。必要悪について・・今の世の中、テーマが色を白か黒にしか分けないようなところがある。人間は一人ひとりを見て欲しいし、一人の人間にいろいろな色があるものである。子どもはさらに多彩であることを知ってほしい。白黒だけで考えるのではなく、いろんな色の意味を受け入れていきたいものである。子どもが「自分がやりたいのだ」というものがあればそれは必要なこと。大人は、子どもにこうなって欲しいは、自分がどうあればよいか考えることである・・と結んだ。
聴講して感じたことは、相当な努力をして今の渡辺氏があるということ。またバラエティー番組にも出演する中で子どもたちの行動や思いをつぶさに見ているのだということ。そしてたいへん話の上手い俳優である理由は文学座の影響が大きいことなどである。要点として、「親の価値観を示すこと」と「子どもに楽しみを与え過ぎず、大人自身の楽しんでいる姿を見せることも必要」の2点を揚げて締めくくりたい。
・研究発表
◇地域と連携した「防災サバイバルキャンプ」 (埼玉県 吉田小学校PTA)
 夏休みに行われる1泊2日の防災キャンプについて発表。活動内容は、出前講座を活用した防災教育の実施。まき割り、火起こし、ドラム缶風呂や土のう作り、消火放水体験、非常食試食体験など災害時を想定した集団生活により協調性や仲間意識を育てることを目的としている。またレクリエーションも取り入れて、楽しみながら防災意識を身につけて災害時に協力し合って行動できることや思いやりが育つことを期待している。
◇学校・保護者・地域が連携した防災への取組 (千葉県 飯岡小学校PTA)
 海岸に面した地区での津波対策について活動の発表。活動内容は、児童、保護者、地域住民による避難訓練の実施。防災フェスティバルとして防災教室、避難所づくり、応急手当講習なども行い防災意識を高めた。PTA役員の協力による「手つなぎ遠足」なども実施して、高台非難の方法や交通指導も行い、子どもたちの安全・安心のためにできることを皆で考えて支えていくことを確認できたとしている。
◆感想として、前者は本県の通学合宿に類似するものであり、後者も防災意識の高揚がはかられることとして活動を評価したいと思った。ただ発表内容がスライドの説明だけで、PTAの思いや子どもたちの感想も欲しかった。後者の発表は教員が行っていたように思われ、少し第三者的な感じの話し方が気になったが、教員もPTAであるため、このようなパターンも斬新なのかなと感じた。また助言者については、時間を気にせずに話の長くてまとまらない内容で、事前の打ち合わせやチェックが足りないように思われました。
  
第3分科会報告(報告者:堀住京子会長)
日時:10月26日(土) 鎌倉芸術館
・基調講演 『グローバル化時代の子育て・教育』  教育評論家 尾木直樹 氏
尾木先生の講演は、昔の子育て論、厳しい子育ての方法や赤ちゃんをしょっちゅう抱くと抱き癖がつくとの考えは古く、今は脳科学が進歩して実証的に誉める子育てが、子どもの良い成長を促すと認識が変わってきている。また脳科学的には、4〜5歳から義務教育を始めることが適している。海外では、5歳からを義務教育にする国が増えている。とのお話から始まった。オランダでは、5歳の誕生日の翌月からそれぞれに入学し、自己責任でカリキュラムを決めて、勉強を進めている。その結果、個が育ち、オランダ人の生産性は、日本人の1.5倍である。フィンランドでは、大学入試がなく無償なため、国民が一生、大学を活用することが出来る。大学進学率は100%である。日本は、今、小中一貫が増えてきているが、思春期の子どもたちを集めた中高一貫が適している。これからの子どもたちは、個を大事にし、多様性を認め合い思いやる心を育み、たくましく生きる力身につけ、自己を成長させ、社会に貢献できる力と関われる力を養うことが大切である。海外を知り、外から日本の教育を見るという新しい視点を学んだ。
実践発表では、廊下を走って怪我をする児童が多いことから、学校保健委員会とPTAでも話し合い、保健安全問題について考える。校内の危険を減らすことや怪我を予防できるように体力づくりを行い、校内から地域での安全についても考えることへ広げた発表があった。もう一校では、児童に睡眠と食事についてのアンケートを夏休みに実施し、早寝と食事と登校するまでの所用時間を計るなど、児童の生活のリズムと生活習慣の見直しを行った。児童参加型の講演会を開催したり、学校HPへの活動内容の記載や、リーフレット作成配布をしたりと、保護者、地域ともに意識の向上を図った、という実践発表があった。身近なテーマについて学校とPTAだけで考えるのではなく地域に目を向け、地域の方も巻き込んだ活動にPTAのパワーを感じ、とても参考になった。
・実践発表
タイトル:学校保健会議のテーマを通じて、子どもたちの安心・安全の生活を考える。
〜私たち大人ができること〜
発表校:横浜市立相武山小学校PTA
内容:廊下を走っていて、怪我をする児童が多いことから、学校保健委員会とPTAでも話し合い、保健安全問題について考える。校内の危険を減らすことや怪我を予防できるように体力づくりをも行う。校内から地域にひろげて同じ取り組みを行った。
タイトル:児童の生活リズム向上を目指したPTA活動
発表校:那須烏山市立七合小学校PTA
内容:睡眠と食事について夏休みを利用してアンケートを取り。早寝と食事と登校するまでの所用時間を計るなど、児童の生活のリズムと生活習慣の見直しを行った。児童参加型の講演会を開催したり、学校HPへの活動内容の記載や、リーフレット作成配布をしたりと、保護者、地域ともに意識の向上を図った。
 
第4分科会報告(報告者:芝原裕明副会長)
会場:藤沢市湘南台文化センター  
「地域連携」 家庭・学校・地域の連携充実のためのPTAが担う役割について
・内容
Ⅰ 基調講演 『親と子のコミュニケーション~もっとわかりあうために~』講師 大島武氏
1 そもそもコミュニケーションとは、所詮記号のやり取りであるので、誤解があって当たり前。
誤解があるという前提で、そのずれを少しでも減らすように努力していく必要がある。
→できるだけ会話のキャッチボールを
→できるだけ具体的な話を
2 わかりやすく話をしよう
大枠から話す。 概要→詳細へ
具体的に話す。 あいまいさは誤解のもと
相手の反応に合わせてゆっくりと。(話してと聞き手には情報処理の差がある)
相手の土俵に立って話す。
タイムマネージメントを常に意識(予告して守る。)
3 コミュニケーションを円滑にする技術
真摯に聞いているサインを送る(うなづき、あいずちなど)
賛同できなくても、いったんは受容する(Yes,but)Yesは賛成ではない受容。
4 表現技術を磨く(非言語コミュニケーション)
アイコンタクト  視線で合図
スマイルの効果(好意の返報性)
ビジュアルの活用(視覚からの情報が一番取り入れやすい)
5 こどもたちの気持ちで考えると子どもはみな、本心では大人の答えを求めている。
→大人の顔色を窺っている。「それって強制ですか?」、「答えはどっちですか?」
これはよし、あれはだめとはっきり言うことが大事
近年特に周囲と調和したいという意識が特に強くなっている。(逸脱→いじめ)
横並び意識(ほめると「浮いちゃう」。「○○君がやってるから・・」とおなじであることを求める。)
親としては、こどもの合わせたい気持ちに理解を示しながらも、自分だけ違ってもいいんだよという。
自分の自由が担保されないと不安を感じる。
(「勉強しなさい」ではなく、「きょうはいつから勉強するの?」で自由度を担保してあげることもあり。)
リアクタンス効果・・・人はみな他人のペースで進められると抵抗を感じる。自分の自由な選択で物事決めたいという心理傾向。
6 こどもの可能性を伸ばす。
「成功体験」がやる気を生む・・自信を生み出す唯一の要素。
周囲の期待が好結果をもたらす。→ピグマリオン効果
「失敗体験」がこどもを成長させる
「万能感」(その気になれば何でもできるという気持ち)の限界を悟らせる。
自分には何ができて何ができないのか・・を冷静に見極める力を養う。
夢に向かって努力させる。夢は必ずかなう。ということとの折り合いの時期が難しい。
スポーツ経験などが有用。「負けること」から学ぶこと。
7 コミュニケーションのまとめ
ポリシーの継続(親が言うことはくどいくらいに、常に継続的に一貫性をもつことが大事)
ロゴス(論理)、パトス(感情)、エートス(話し手への信頼)が大事
(アリストテレスの話し方3要件)
Ⅱ 事例発表
①大人も子どもも育つ 個と個がつながる地域連携 横浜市立奈良中学校PTA
PTAで、学区に住むあらゆる専門家の人たちを講師として土曜日にふれあい講座を開講するなどの活動を行った。地域の人たちと生徒たちが共に学ぶことで地域の一体感を醸成した。
現在は、生徒たちの面接練習を地域の人たちが手伝ってくれている。一人一人の生徒とかかわることで、顔の見える関係が地域と学校の間でできてきている。
②絆を大切に、地域全体で子どもを育てるPTA活動 山梨県北杜市立長坂小学校PTA
地域で親父の会を結成し、あらゆる機会を通じて学校行事、地域行事に参加し運営的な支援に関わっている。無理のない範囲で自然なサポートする体制ができている。
③子どもたちのより良い成長をねがって~小・中学校及び家庭・地域との連携を通して 栃木県上三川地区PTA連絡協議会
単Pで活動するのではなく、近隣の学校で組織をつくって学校支援を行っている。学校間の規模の格差や動員力などの問題をこれで解消できる。国の実験事業を受け、本格的な研究報告をまとめた。
助言者:神奈川県公立小中学校会副会長  後藤幸一氏
コーディネータ:大島武氏(東京工芸大教授)
Ⅲ まとめ
地域連携の大きなねらいは、
①こどもたちの社会性を育成すること
②安心、安全な環境づくり
①社会性とは、生きていくための資質能力、人格の形成上の基本になる。
集団活動と、人とのかかわりの中で身につけるものである。
1)生活習慣(あいさつ、生き方、整理整頓など)
2)協調性を養う(対人関係能力を育てること)
3)コミュニケーション能力を育てる            
これらを地域連携のバックボーンに据えていくことでかなり効果が期待できる。
学校教育の中だけでは培うことに限界がある。
社会性を身につけていくことで、改善できる問題がたくさんある。
→いじめ(対人スキルやコミュニケーション能力を高めることでかなりの確率で解消できる)
学校の課題解決に大きな力となる。(たくさんの経験をつませていく)
②安心安全な環境・・不審者、事件、交通事故などの危険の排除
人の目(地域の目)人と人とのつながりを密にしていくことで危険を排し、安全を自然と見守っていける環境環へとしていく。学校と地域をつないでいけるのはPTAしかない。
全国学力・学習調査の中で、土曜日のこどもたちの過ごし方について
習い事・スポーツ・地域の活動 参加4分の1に過ぎない
家の中でゲーム・・午前17%、午後19%
外に出て、地域連携の子育て活動をぜひ進めてほしい。
PTAは、学校の応援団として地域と学校の懸け橋となって素敵な地域づくりをしてほしい。
(所感)藤沢で行われた分科会における講師の話は、いかに「わかる」ことを伝えるかということを念頭に置いた講義だった。コミュニケーション、プレゼンテーションの権威であるだけに講義じつに説得力をもった内容であった。
 情報を包含するコンテクスト(文脈・背景)を踏まえてコミュニケーションをとらなければ伝わるものも伝わらないということは、場所や時間などの諸条件をより伝えやすいシチュエーションで行わなければ全く効果がないということである。当たり前のことだが、改めて、親として、子供たちに大事なことをいつ、いかに話すべきか、ということを考えるべきだということを思い知らされた。
 併せて大人が、自信を持って、こどもたちに一貫としたぶれない姿勢を示すことの大切さも学んだ。また、こどもたちの可能性を伸ばすということでは、子供たちに「夢を持て」というが、この夢が必ずしもかなわないという現実をいかに子供たちに思い知らせるかということの大切さについてのコメントもあった。「万能感(頑張れば何でもできるという自信。)」をいつまでも持ち続けることは、必ずしもいい方向に進まないという指摘には、考えさせられた。冷静に自分自身を直視できる力をどうやって育てていくのかということにおいては、地域とのかかわりあいにヒントがあるのではと思った。
 基調講演を受けて行われた事例発表ではそれぞれ工夫された活発な活動報告がなされたが、学校と生徒を支えるという意欲が前面に出されており、生徒が抱える現実的な問題に地域とPTAが積極的にかかわっていくことで、こどもたちの社会性を涵養していくことのおおきな力になりうるという可能性を感じた。定例的な行事に追われるだけでなく児童生徒をいかに地域に関わらせるかという推進力にPTAはなっていくべきであるということを強く感じた。  
 
第5分科会 ちがさき学舎研究テーマ「組織・運営」(報告者:藤田三佐子理事)
PTAが未来のためにあるべき組織のかたちとは…
「つなげよう!学校と地域社会 ~子ども達の未来を拓くために」藤原和博氏
学校を核に地域社会を再生し、それによって子ども達の学びを豊かにする、リクルートの力で学校がどれほど変わるのか・・・初めての民間校長として、東京都杉並区和田中学校での取り組みなどを、ユーモアとスピード感のある話し方で、お話してくださいました。
内容としては、大きく3つに分けてのお話でした。
○まず1つめは、
・20世紀成長社会は、正解主義の教育であった。情報処理能力を高めるがゆえに「みんな一緒」になりがちであった。例えば、授業などで正解が思い浮かばないと発言しない、黙ってしまうというマイナス傾向もみえていた。
・そして現代の21世紀成熟社会は、修正主義の子育てが大切で、これからの子ども達に必要なことは世の中に通用する頭の柔らかさである。それぞれ一人一人が頭を柔らかくして、つなげる脳のネットワークを養い情報編集力を高めること、他人を納得させられる編集力を必要とすることである。
その編集力=つなげる力=伸びしろを発達させるには、まず何でも言わせて、意見(アイデア)を否定せず、ほめてどんどん進化させていくことが大切である。
○2つめ、つなげる力をUPするには…
・「よのなか」科のような授業の必要性。
・PTA+オヤジの会+地域本部での「ナナメの関係」を築くこと。
(ナナメの関係…地域のお兄さん、お姉さん、おじいさん、おばあさんなどとの関係)
・タテの関係で反復を伴う学習をするよりも、地域社会がどんどん入っていくナナメの関係がとても良い。(すじかいのような、ナナメの役割があることにより、強くなる)
・中学2年くらいからは、タテの関係の自分の子より、ナナメの関係で育てると、自分の子にも返ってくるという効果がある。
・「よのなか」科のような授業を地域に開きつつ、地域本部の機能を充実させる行為は、成熟社会を生きる市民としての教養を学ぶ行為でもある。
○3つめ、人生観をどう変えるか?
・成長社会型の人生のビジョンは、大きな山が一つある「富士山型―山主義」だった。寿命が今よりも短く40代で亡くなる人生観としては、それでよかったが成熟社会の現代は、平均寿命が延びている。
―山主義のビジョンでは、人生の後半はどんどん下がる下り坂。ビジョンを変え、後半の人生もいくつも山がある「八ヶ岳連峰型主義」とすることで、いきいきとした人生となる。
●講演をきいて…
学校と地域の関わりが多ければ多いほど、タテやヨコの関係だけでないナナメの関係が築かれ、子ども達の基礎がより強いものとなることがわかりました。教育の効果は、関わる大人の「量」と「質」、「多様性」によって決まるとなると、子ども達がもっともっと地域の方とふれ合える場を作っていく必要があると感じました。ひらかれた学校にするためには、地域との連携が大切なことがよくわかりました。                  
 
全体会報告
10月27日 横須賀市 横須賀芸術劇場
出席者:市P連役員および事務局、単P会長
・記念式典について
○関ブロの各県の座席配置が整然と出来ていて分かりやすかった。
●ステージでは来賓にさえもテーブルが無くて、学生のトークショウのような雰囲気に感じられた。
●感謝状贈呈では、代表者のあいさつを依頼してなく、事前の段取りの部分で配慮に欠ける
場面があった。
△今年から日本PTAを来賓扱いとしたが、いかがなものか?組織で決まったことであれば
仕方ないが、それならあいさつや席次を第三者たる行政関係者の後にするべきだと思う。
・各種あいさつ
◇主催者は一様に「大人の背中を子どもたちに見せること」の大切さを説明した。それは会員である保護者と先生が共に取組み、励まし合い、信頼し合ってより良い教育環境を創っていくことが必要な活動であると主張した。また、教育について報道と現実に乖離があると述べ、懸命に取り組む学校現場の現実とメディアの報じるものとはその内容に離反が生じていると話した。
◇日本PTAからは副会長が出席し、会長の祝辞を述べた。文科では本年9月から、「いじめ対策基本方針」が打ち出され実証に至っていくとの報告があった。あいさつでは、PTAは保護者が主となって家庭と学校、学校と地域、地域と家庭をつなぐ、子どもを中心に置いた地域教育活動を活性化させる役割を担っていると話した。主体は保護者であるがゆえに、活動の中で様々なつながりにおいて自身を成長させることのできる場でもあると説明した。
◇神奈川県知事からは、県の教育の一環として取り組んでいる「いのちの授業」について説明があり、特色ある授業は大切であると話した。さらに、心に残る学校の授業に理解と支援が出来るPTAになって欲しいと祝辞を述べられた。
◇神奈川県教育長からは、県の教育ビジョンとして、1.思いやる力、2.たくましく生きる力、3.社会とかかわり社会に貢献する力の醸成を目指していることを話した。また、130の企業と提携して、1.定時退社日を設け、家族と一緒の時間を確保すること、2.子どもを連れて出勤し、親の仕事を見てもらう、子ども参観日を設けていることを説明した。
◇横須賀市長からは、昨今の学校の在り方の変化にふれ、保護者の心の持ち方についてはPTAが示したり、支えたりしてくれていることを述べた。また、卒業してPTAの組織から離れても、仲間の集まりが生まれ、地域の子どもたちの支援者になっていく例を話され、地域人として引き続き支えていくことを願うと祝辞を述べられた。
・記念公演
今回の大会は、講演ではなく公演という企画で、「ザ・ニュースペーパー」劇団の一発表というものであったため、私個人としては中座してしまった。失礼だが、このコント劇団の公演は静岡グランシップで拝見しているので期待度は低く、PTAとしてはただの息抜きにしかならないと思い会場から外出したので、内容の報告は出来ない。
・記念演奏会「心のきずなコンサート」
横須賀市立浦賀中学校の吹奏楽部の演奏と合唱団によるコンサートはとても良かったと思います。中学生の一人ひとりが一生懸命に奏で歌う姿に心を打たれました。全体会で一番良かった場面だったと思いました。
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